Ola!
少し更新が途絶えましたが、マクロは元気です!少しいろんな仕事が立て込みました。今日からまた元気に更新します!
今回は、さくっと学べてかつ、何回も見直すテーマとしてステロイド換算をやろうと思います。いわゆる、「プレドニゾロン換算」というやつですね。さっそくいってみましょう!
まずは早速換算表を
これがすべてです。これを覚えればステロイド全身投与の換算は自由自在です。でも、なんでわざわざ面倒なプレドニン換算なんてするのでしょうか。
ステロイドには、
- コルチゾール作用(抗炎症)
- アルドステロン作用(電解質への作用や体液量調整)
の大きく2つの作用があります。膠原病や、急性炎症病態には主にコルチゾール作用を狙って使用します。一方で、アルドステロン作用は原発性副腎不全か、ショックのときにしか期待していません。
抗炎症作用や免疫抑制作用に期待して長期間投与しているのに、浮腫や心不全が問題になるのは嫌ですもんね。
なので、例えばプレドニゾロンを使用していて浮腫で困ったり、または効果が乏しくて増量が必要な時などは、より抗炎症作用が強くてアルドステロン作用のない他のステロイドに変更が必要です。
そんな時に、現在のプレドニゾロン量を他のステロイドでは何mgなのか換算できないと困ってしまいます。そこでプレドニゾロン換算が重要なのです。プレドニゾロンの量で共通認識を持てば、換算しやすい、情報が伝わりやすい、というメリットがあるのです。
早速換算してみよう!
現在、プレドニゾロン15mgを内服しています。これをmPSLに変更する場合は何mgでしょうか。上の表を使用して計算してみてください。
正解は、12mgです。どうですか?当たりましたか?計算は以下のとおりです。
- 抗炎症作用の力価の比は、PSL:mPSL=4:5です。
- PSLをmPSLに変更する場合は、より力価が強い薬剤への変更ですので量は少なくなります。
- PSL15mgなので4/5を乗ずると、同じ抗炎症作用の力価を持ったmPSL12mgという答えとなる。
もう一つ行きましょう!ハイドロコルチゾン:10-20mgはPSL換算するとどうなりますか?
正解は、2.5-5mgですね。これはより簡単で、
- 抗炎症作用の力価の比は、ハイドロコルチゾン:PSL=1:4です。
- ハイドロコルチゾンをPSLに変更する場合は、より力価が強い薬剤への変更ですので量は少なくなります。
- ハイドロコルチゾン10-20mgなので1/4を乗ずると、同じ抗炎症作用の力価を持ったPSL2.5-5mgという答えとなる。
実は、このハイドロコルチゾン10-20mg(=PSL2.5-5mg)はヒトの生理的分泌量とされています。覚えてほしいのであえて計算にしました。
さて、今回はここまでです!最近記事がだらだらしがちかなと思ったので、端的にまとめる努力します汗。この記事がステロイド換算の検索結果の上位にでて多くの医療関係者のサポートになれば幸いです。
Dr.マクロ 拝
Adios!笑
コメント
[…] 前々回の記事も参照してくださいね。原発性ではそもそも副腎皮質からステロイド分泌ができないので、鉱質も糖質コルチコイドも療法が抑制されている。 […]
計算、間違ってません?