おしっこの味方~亜硝酸塩~

勉強
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みなさん、Ola!Dr.マクロです。毎週毎週3連休で世の中的には嬉しいと思いますが、いずれも当直などが入っております。世界の健康のため致し方なし!

さて今回から尿検査の見方を説明していきます。尿検査を改めて勉強する機会って少ないですよね。一つ一つの項目を取り上げて丁寧にやっていくつもりですので、どうか皆さんついてきてください。

亜硝酸塩って何?

第1回目は亜硝酸塩です。亜硝酸塩とはそもそもなんでしょうか?化学的に説明すると、NO2-を持つ塩です。英語ではNitriteです。気をつけてくださいね、Nitrateではないですからね!これが意外に重要なミスなので後ほど解説します。

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尿検査での亜硝酸塩検査の意義は?

ずばり腸内細菌群が尿中にいるかどうかを示唆します。実は、我々の尿には硝酸塩は多く存在します。ただし、亜硝酸塩は通常はないのです。しかし、還元酵素を持つ細菌たちが増殖すると硝酸塩が還元されて亜硝酸塩となるんですね。そして、還元作用を持つ細菌の代表がE.coliやProteus、Klebsiellaなどの腸内細菌科細菌たちなんです。

つまり、尿路感染症を疑っているときに亜硝酸塩反応が陽性であれば、より尿路感染症を示唆する所見となるのです(あくまで参考書見です)

よく初期研修医の先生方のプレゼンで「尿中ナイトレイト陽性」というフレーズを耳にします。英語で頑張ってくれているのは評価できますが、致命的なミスを犯していますね?そう、亜硝酸塩=Nitriteであり、Nitrateは硝酸塩です!つまり「ナイトライト陽性」が正解です。硝酸塩が尿中にあるのは至って普通ですのでご注意を。

偽陰性

この検査で要注意なのは偽陰性です。以下の3つの状況で偽陰性となります。

  • 還元酵素陰性の細菌の増殖
  • 尿の膀胱内滞留時間が短い
  • アスコルビン酸(ビタミンC)

特に尿道カテーテル挿入下では尿が膀胱内に滞留しないので、還元する時間もなく偽陰性となります。また緑膿菌などは還元する酵素を出しにくいので尿路感染症を起こしていても陰性となってしまうので解釈には注意です。

以上、今回は亜硝酸塩の説明でした。有用性と限界を知った上で検査をオーダしましょう!Choosing wisely!Adios!

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