ER珍道中-嘔吐・下痢- 結

勉強
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さてさて台風がお近づきのしるしにブログ見ていってくださいね🐓
ほほえみです

今日は結びの一番、rule outすべき疾患に対してです!

鑑別疾患

9割方胃腸炎ですが、他にはどんな疾患があるでしょうか。
実はというと、嘔吐と下痢は切り離して考えた方がいいのですが、今回は嘔吐・下痢を主訴に来た患者という視点で見ていこうと思います。

●虫垂炎
成人でも多いですが、小児も虫垂炎の患者さんは多いです。
子どもの訴えから判断するのは難しいときもありますが、基本に忠実にいきましょう。

虫垂炎らしさを判断するのに、いくつかポイントがあります。
1つは、何といっても腹痛でしょう!典型的な心窩部から右下腹部に移動する腹痛があればかなり確率は高いと思います。急性胃腸炎の腹痛と比べて、程度がひどい傾向があるので、スタスタ歩いて診察室に入ってきたときには少し安心してもいいかもしれません。

2つ目は、発熱、炎症反応の上昇です。
虫垂炎自体は細菌感染による炎症と考えていますので、上記の反応があるはずです。
ただ急性期は発熱がなかったり、炎症反応も白血球数のみ動いていたりとあくまで参考所見でしょう。 Alvarado scoreという虫垂炎の診断に関してのスコアリングシステムがあり、白血球数や左方移動も項目の1つに当てはまりますが、感度・特異度は70%台であり、診断には向かない印象があります。

虫垂炎の確定診断といえば画像検査です。
小児においては被爆の影響も考慮されることが多いので、基本的には超音波検査虫垂の腫大や糞石、膿瘍などをチェックします。
ただ毎回うまく描出できるわけではないので、疑わしい場合は造影CTを施行しましょう。

●腸重積
言わずと知れた小児の緊急疾患。
三徴は、間欠的啼泣、嘔吐、苺ゼリー状の粘血便 です。触診では右上腹部にソーセージ様腫瘤を認めます。
年齢的には、若年(3か月~2歳)が多いですが、小学生や中学生も腫瘍やメッケル憩室、ポリープなどが原因で腸重積を起こす例もあるので注意が必要です。
ただ三徴すべて揃っている例は少ないので、常に疑うことが大事ですね。

診断は超音波で、target signpseudo kidney signを認めることです。
腸を輪切り(横断面)でtarget、縦切りでpseudo kidneyといった感じです。

24時間以内に整復しない場合は手術になる可能性があるので、早期診断が望ましいです。

 

ERで嘔吐・下痢で出会ったら注意すべきは、以上2疾患でしょうか。
膵炎も嘔吐・下痢を認める場合がありますが、どちらかというと急性腹症でのrule outに必要です。腹痛が激しく嘔吐・下痢もある場合は鑑別の一つに挙げれると良いでしょう!

以上ほほえみがお送りいたしました。
おやすみっどないと㋭


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