Notion×Medicine ④~論文の集め方~

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Ola!

皆さん、お加減いかがですか??私は変わらず絶好調です。徐々にコロナウイルスの感染者数も減ってきておりますが、緊急事態宣言が解除された場合にはどうなるかわかりません。

一般には、緊急事態宣言出しているけど、出歩いている人は多いし20時で閉めていない店もある、といいますが現実的には数字を見ると一定の効果があるのでしょう。ただ安心して解除→感染者数が増えて宣言→解除を繰り返す1年はもうこりごりですね。早期にワクチンが適切に接種できることを祈っております。

さて、今回はタイトルの通り、論文の集め方を説明します。特に論文データベースを作成するうえで、初学者にも有用(むしろ初学者向き?)な集め方を説明しますのでお楽しみに!

論文で最も大切な項目は?

以前にも書いたのですが、一般的にEBMを実践する際に重要な論文の項目は

  • Method: 方法
  • Result: 結果

です。この部分をしっかりと読み込むことがEBMで最重要となってきます。

なぜなら、Methodの段落には、

Method
  • 研究デザイン
  • PECO
  • 患者の組み入れ基準や除外基準、データ収集の方法
  • 解析方法
  • outcome(研究で明らかにしようとする結果)
  • 同意の取得方法

といった項目がずらりと並んでおります。これらの理解なくしては目の前の患者さんに論文の結果が適応できるか分からなくなってしまいます。よってMethodの正確な理解は最重要なのです!

またResultの項目には言わずもがな、示そうとした結果が有意なものであったか、どちらの治療が有効性があったか、または非劣性だったのか、などの結果が示されています。ここも知らないことにはEBMを実践できませんね。

このように一般的にはMethodとResultが重要視されるのですが、こと論文データベースに関しては少し違います。というのも、そもそもその疾患や検査、治療に関して歴史を紐解きつつ理解を深めてEvidenceを蓄積することが論文データベースの目的です。当然、多くの研究の方法や結果も見るのですが、それよりも前に歴史や今までの研究の流れを知っておかないと頭に入ってきません。

Introductionの重要性

そこで登場するのが、Introductionです。ほとんどの方が読み飛ばす、もしくは超速読で読んでお終いとしてしまうのではないですか?それはもったいない!特に研修医など初級者には非常に貴重な段落なのです。ここでIntroductionの構造を紹介しましょう。

問題提起: 〇●〇●という疾患は非常に重要な疾患かつ、~~という点で問題となっている。

既知の事項の提示: これまでの研究で、~~という治療が有効であることが分かっている。

未知の事項の提示: しかし、~~という治療法に関しては不明なことが多い。

研究目的: よって我々は~~という治療が従来治療に比べて優越性があるか、検討した。

多くのIntroductionはこの構造になっております。このようにIntrodcuctionは何が分かって、何が分かっていないのかを論文を引用しながら説明してくれているのです。その分野の専門家の先生方なら当然知っていることなので読み飛ばすのですが、初級者にとっては願ったり叶ったりの構造となっているのです。

なので初級者で、その疾患や治療を論文データベースとしてまとめ始めたばかりの時は、Introdcuction読みをお勧めします。先にいくつかの論文のIntrodcuctionを先読みすると知識が入ってきやすいです!

Discussionの重要性

Discussionは著者たちが、自分の論文に対して、「良いところや悪いところ(limitation)」を述べながら、最後に「今回の研究では~~という素晴らしい事実が分かったが、意思決定するためにはさらに良いデザインの研究が必要である。 or ~~という治療をするべきである。」とまとめる段落です。

ここも過去の研究と対比などをしながら、論説していくので引用文献が参考になります。

注意点としては、Discussionは恣意的な部分が入りやすい点です。著者たちとしては、自分の論文を誉めたい、上げたいという一心なので言葉巧みに悪いことは最小限に良いことを最大限に詰め込んできます。

なのでEBMという観点からはあまりDiscussionの部分は重要視しません。ですが、初学者にとっては過去の研究との対比などが含まれるので参考にはなりますから、Introdcuction読みをして余裕があればDiscussion読みもしておきたいところです。

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最初に選ぶ論文が重要

IntroductionとDiscussionが重要であることはわかって頂けましたでしょうか。論文データベース作成では2つのセクションを大いに活用(勉強)します。

となると重要な点は、最初に選ぶ論文です。なぜかというと、基本的にIntroductionとDiscussionには過去のことしか書いていません(当然ですね)。よって、論文データベースは基本的に

今 → 過去

に向かって知識の海に出発することになります。なので最初に読む論文が肝心なのです。最初に読む論文に適した条件を以下にリスト化しましたので参考にしてみてください!

論文データベース作成の最初の論文!
  • 可能な限り最新の論文
  • 有名雑誌に掲載されている論文 Ex) NEJM, JAMA, Lancet, Cell, Nature, 各分野の一流誌など
  • メタ解析またはSystematic reviewだとKey paper1が一網打尽!
  • 慣れていない最初は、Narrative Reviewや2次資料(UpToDate®, DynaMed®, 今日の臨床サポート®など)でもよい

以上の条件を守ってみてください。研修医や専攻医の時はNarrative Reviewか2次資料から探すのが最も手っ取り早いですが、最新である保証はないので注意です。最新のメタ解析/Systematic reviewが捕まえられると、とてもスムーズに進みます。質の良い、Key paperが解析に含まれているだろうと予測されるからです。

具体的な進め方

PubMedやGoogle scholarでの具体的な検索方法はそれだけで膨大な解説が必要なので、またの機会にしましょう。最初の論文が決まった後に、どのように進めるかは次回から解説していきます!

ぜひ、みなさんIntrodcuction読みとDiscussion読みを実践してみてください!抄読会なんかにもとっても役立ちますよ!決まった論文に引用されている先行研究のIntroductionだけでも10くらい読むと歴史が非常にわかりますので!

Adios!

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