抗菌薬マスターシリーズ~アミノグリコシド~

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みなさん、こんばんは!Dr.マクロです!今回は、アミノグリコシド系抗菌薬の解説です!学部の授業ではよく取り上げられますが、臨床ではあまり使わないなーという印象ではないですか?そうなんです、アミノグリコシドは使い所がむしろ決まっているので、その場面に出くわさないと使用することはないんですね。

しかしいざという時には使えたほうが良いので、これを機会にまとめておきましょう!アミノグリコシド系のKey pointは「3」です!

スペクトラムと種類の「3」

まずはスペクトラムですが、以下のようにまとめましょう!

「GPCだめ!偏性嫌気性菌だめ!GNRはOK(緑膿菌OKで耐性菌も感受性が残っていることが多い)」

つまり、GNR専門家ですね。必殺仕事人のようにいぶし銀の仕事をしてくれます!そして次に各抗菌薬別の特徴を「3」で覚えましょう!

  1. 結核菌専用:ストレプトマイシン
  2. GPCによる感染性心内膜炎でのシナジー効果:ゲンタマイシン
  3. 耐性菌へのリーサル・ウェポン:トブラマイシン、アミカシン(この2剤は施設での採用の有無などで使い分ける、大きな差はありません)
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ゲンタマイシンのシナジー効果

これはゲンタマイシン自体の抗菌活性を狙っているわけではなく、ゲンタマイシンを併用することで、メインで使用している抗菌薬の効果が上がる(静菌→殺菌)効果のことです。IEの治療の際に考慮するのですが特に以下の原因菌とシチュエーションで考えます。

  • Enterococcus sppによる自然弁IE *ただしE.faecalisではCTRXの併用でも同等の効果があり、かつ副作用が少ない Clin Infect Dis. 2013 May;56(9):1261-8
  • Streptococcus sppによる自然弁IE
  • 人工弁IE:菌種によらない

PK/PDと副作用の「3」

PK/PDの特徴はよく国家試験などでも出るので覚えている方も多いでしょう!

  1. 濃度依存性
  2. Post Antibiotic Effectあり
  3. 尿路への移行良いが、肺・胆道・中枢神経への移行不良

また、副作用は非常に注意が必要です。効果を最大にして副作用を最小にするために必ずTDMを薬剤師とともに行いましょう!詳細はTDMガイドラインなどを参照ください。

  1. 腎毒性
  2. 蝸牛神経毒性
  3. 前庭神経毒性

下2つは非可逆性なので起こさないようにすることが大切です!腎毒性は可逆的かつ多くは非乏尿性です。いずれも濃度依存性に発症するのでTDMが大切なのです。

以上!アミノグリコシドをまとめました!使用頻度多くないからこそ、簡潔にシンプルにまとめましょう!Key Wordは「3」です!ではでは、Adios!

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